牛浜ブラザースライブ

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経堂「さばのゆ」 2012年5月11日(金)

新月ファンには名前だけはおなじみですが、その存在はベールに包まれていた伝説のユニット「牛浜ブラザース」。
Serenade解散後に、高津さんと北山さんで組まれたデュオで、もちろんその名は、大好きなエヴァリー・ブラザースと、お二人が当時住んでいた牛浜に因むものです。
そのライブが30数年ぶりに行われました。

と言っても、牛浜ブラザースは、新月関係者と劇団インカ帝国メンバーの間でのみ演奏されていたもので、2008年に行われた真○月ライブでは、オープニングアクトに「牛浜ブラザース」という企画もあったようですが実現せず、ファンの前で演奏されるのは、今回が初めてです。

今回、牛浜ブラザースのレパートリーに加え、高津さんのオリジナル曲、北山さんのソロ曲が演奏されるとあり、リハーサルも非常に良い手応えで、お二人の声も厚みが増したとの事で、期待は高まります。

さらにライブ前日に『光るさざなみ』完全版が演奏され、「失われたBメロ」をはしょらずに演奏、そのBメロを高津さんが歌うというアナウンスがあり、さらにさらに期待は高まりました。

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なぜか北山さんはMCは一切やらないと堅い決意だそーで、高津さんだけのMCでライブが始まりました。しかし、元々あがり症の高津さん、ちょっと照れて困りながらもいつもの明るい調子でのMCでした。
それに対して、表情も硬くにこりともしない北山さん。新月ボックスのブックレット「新月道」の一文を思い出したわたくし。
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1曲目は、牛浜ブラザースの名の由来、エヴァリー・ブラザースの曲『夢を見るだけ』。
お二人の綺麗なハーモニーは息もぴったり。
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当初、高津さんの小さな青いギターに合わせて、北山さんも自分の小さなギターを使う予定でしたが、リハーサル時調子が悪く、お店のギターを借りる事になりました。
高津さん北山さんでギターの大きさのビジュアルバランスまで考えていたんですね。
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客席には、花本さん、桜井さん、劇団インカ帝国・新月ファンクラブ会長・文学バンド・そして新月のカメラマンでもある小熊一実さん、劇団インカ帝国のよひら青子さん、竹田のりこさんがいらしていました。
この日は平日という事もあり、一般のお客さんは殆どおらず、牛浜ブラザースファンは新月資料室長ヒロポンところんただけという、贅沢な観戦となりました。
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日本とイタリアだけでヒットした曲です、と高津さんのMC。北山さんの声の深み、高津さんのギターの魅力の両方を堪能できた素晴らしい演奏でした。
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たくさん間違えたーなどと演奏後お二人で笑いながら「30年ぶりですから」に、客席からも笑いがこぼれ、会場内は和んだ雰囲気に満ちました
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いよいよオリジナル曲の演奏です。高津さんの「信号」から表題曲『信号』が演奏されました。
北山さんがここで初めて発言をしました「ギターは弾きません。この曲は難しいので。」に、関係者から少し笑いが。
あたたかい、高津さんのあの歌声と、北山さんとのハーモニーが美しい演奏でした。高津さんのギターはもちろん、高津節。
ディスクユニオンのインストアライブをご覧になった方は、同じく高津さん・北山さんコンビのライブを聴いていますね。
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そして名曲『光るさざなみ』。
今回演奏されたのは「光るさざなみ」の表題曲版ではなくて、北山さんのソロアルバム「動物界之智嚢」に収録されている『光るさざなみ』の原曲の完全版です。
MCで、高津さんは「『光るさざなみ』は北山くんの最高傑作と思っています。しかし、ひどいことに録音で、彼はBメロを抜かしているんです。今回そのBメロを入れた完全版を演奏します」と説明がありました。

前半から中間まで、北山さんの言葉ひとつひとつ、高津さんのギターソロの美しさにうっとりと浸っていました。それから、あらためて、北山さんと高津さんの歌声が時々似ている事を感じました(Serenade時代の『殺意への船出PART2』も、北山さんがお一人で歌っていると長い間思っていたのですが、北山さんが王女で高津さんが星男と、それぞれパートを分けて歌っていたと、数年前に知って驚いたものです)。

後半になると、お二人ともかなり歌い上げる感じで、少し『光るさざなみ』の表情が違う雰囲気でしたが、この名曲を、またライブで聴く事が出来て幸せでした。
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『光るさざなみ』の余韻漂う中、次の曲は『愛なき世界』です。
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ポール・マッカートニーが当時付き合っていたジェーン・アッシャーのお兄さんであるピーター・アッシャーのために書いた曲ですと高津さんから解説がありました。全英・全米で1位になった曲です。
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高津さんのMCもほぐれてノリにノってきたところで、ラストの曲です。もちろんエヴァリー・ブラザース『バイバイ・ラヴ』!
お二人の声はさらに若々しかったです。全員手拍子で参加し楽しい楽しいライブは終わりました。
今回来られなくてがっかりしているファンの皆さん、大丈夫です。牛浜ブラザースはまだまだこれからも活動を続けるそうです!

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曲目(敬称略)
1 夢を見るだけ(All I Have To Do Is Dream)…エヴァリー・ブラザース(Everly Brothers)
2 孤独の世界(From A Distance)…P.F.スローン(P.F. Sloan)
3 信号…高津昌之
4 光るさざなみ…北山真
5 愛なき世界(World Without Love)…ピーター&ゴードン(Peter&Gordon)
6 バイバイ・ラヴ(Bye Bye Love)…エヴァリー・ブラザース(Everly Brothers)



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