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フォノジェニックス ライブ 四谷OutBreak 2005年10月30日

 津田さんのソロプロジェクトPHONOGENIXの、アルバム「METAGAIA」がついに発表された。 ついに、というのは昨年発売8月に発売予定だったのが、1年2ヶ月伸びたためである。  アルバム発売と同時にPOSEIDONレーベル主催のフェスティバルに参加が決定、ライブが行われ、そのゲストが、新月メンバー、花本さん、鈴木さん、高橋さんと知って、新月ファンは当然心躍る。

津田さん、花本さん
ライブ前に、アルバムを聞きたかったが、まだ会場でしか購入できず、PHONOGENIXが音楽を担当したNASAの「EARTH SPIRITUAL EARTH Astronaut's Eyes」を見て、予習する。これで、PHONOGENIXは、何かの賞を取ったそうだが、津田さんご自身がそれがなんだか忘れている、というおおらかさ。きっと津田さんは小さい頃からいろんな賞をいっぱいもらっているのに違いないから、いちいち覚えていないのだろうなーと関係ない感想をいだく。『HOME』が、好き。

津田さん
 以前、POSEIDONレーベルの増田さんに、PHONOGENIXの、アルバムとライブについてお話を伺った時、打ち込み中心なので、ライブは難しく、また、プログレファンにはなかなか受け入れられないと思う、しかし、良いものだから、是非世に出したい、というお話を伺った、というのをサイト内のどこかに書いたと思う。

 SNOWパーティでも、津田さん自身が、「増田くんがこんなのどうせ売れないや。CD-Rで一枚づつ手売りだ〜、と言ってたのが、2,3日したら電話がかかってきて、やっぱりいいからコピーしてばらまくとか言って。」と言っておられたが、こうしたいきさつを経て、10年間書き溜めた津田さんの曲が、こうして世に出ることになり、わたしもこのアルバムを聞くことが出来るのだった。
津田さん、花本さん

 いずれにしろ、ほとんど予備知識なしで聞く「Metagaia」、どきどき。しかし、いきなり、ステージからではなく、客席の前を横切って津田さん花本さん登場に、新月ファンは驚く。
 そして、鈴木さん、高橋さんがステージ奥から登場して、感無量。
新月ではない、というのがわかるのは、ステージ真ん中にテーブルがあること、そしてその上にパソコンが置かれていること、北山さんが居ないこと。でも、後ろ振り向くと、北山さんがお客さんでちゃんと立ってる。
おんなじ会場に、新月メンバー5人ちゃんと揃ってる。80年のラフォーレ原宿以来。今日は新月ではないのがわかっていても、それが何より嬉しい。そして、安心できる。

 アルバム1曲目「DIVINITY RISING」、2曲目の「COSMOS-SPHERE」が続けて演奏される。

津田さん、高橋さん
  津田さんのMCの中で「プログレまつりなのに、変拍子はやりません」というのがおかしい。そして、やっぱり「いまここにいるのは、新月というプログレバンドで、その中のメンバーです」という言葉に、新月、再活動をさらに確信する。

 とにかく嬉しいのは、仕事が超多忙で、一番スケジュール調整が難しいと、お聞きしていた高橋さんが、ドラムセットに、わたしの正面に、それも25年前と殆ど変らない風貌で、座って居られたことで、ここに、あと北山さんが立っていたら、新月のあるべき姿が、完全に復活するのだなと思うと感無量だった。

 とはいえ、あの25年前と同じようなスタイルでベースを弾く鈴木さん、前に決して出ない高橋さんのドラム、津田さん、の、ギター、花本さんの、キーボードなのだけれど、演奏が始まった途端、打ち込みの音が聞こえ、全く新月ではないのだ、と瞬時に理解せざるをえない。

 前日見たNASAの映像からのイメージで、やっぱり、1曲目、2曲目と水と雲で出来た星の映像のイメージが浮かぶとともに、津田さん自身が撮られたという、オーストラリアの風景という自然のイメージが浮かんでくる。

 そして、アルバム裏ジャケの、地球のイラストをめぐる「大・青・球・心」の文字に、このむこうにあるはずの、気の遠くなるような宇宙とか、反対にこの地球の中に存在するこちらもミクロの世界に至るまでの生命の宇宙を見せてくれる、壮大なスケールであり、優しい優しいあくまで津田さんだけの精神世界だと思った。

 一曲だけ、これはライブ中でも、CDを聴いても、個人的に一番好きな曲で、 「THE STAR OF D.O.G」硬質な中にあくまでも新月の香りがほんの少し、ほんの少しだけ、わたしは感じたのだが、それは、なぜだろう。

 その謎は、ライブを聞いた時には、気がつかなかったのだけれど(なんで気づかなかったのだろう)、新月掲示板で指摘していただいた、『まぼろし』のフレーズが使われているからだったのだ(かなりまぬけ)。

 そして、津田さんのMCの中に「DOGは、シリウスのことで、今、シリウスにからむいろんなことが世界でおこっている。」というような意味のことを言われていたと思うが、シリウスは洪水を知らせる星。  世界に起こりつつある事象へのメッセージが、津田さんから強く発せられるものが、何か、津田さんの新月の曲と、共通するものを、わたしは勝手に感じたのかもしれない。
鈴木さん

 MCで「今、新月ボックスを作っていて、ここに居る花本彰さんが体力的に弱っている。 」
に、花本さんがうんうんと、と頷き、
 「CD作る作業に余り関わっていない鈴木清生さんが体力が余っているので」
 と言う津田さんのMCの中、鈴木さんが黙々と着替えて、ベースを交換し、そして、工具のドライバー!でベースを弾き始めると、途端に、シタールのように聞こえる音色が彩られ、わたしが見たのはそこに広がる、曼荼羅絵の世界だった。
 人によって印象が異なるようだが、わたしには密教の世界がそこに繰り広げられてしまった。
 新月ボックスCD2「遠き星より」に収録されている『生と死』である。
 これは「、鈴木くんがベースにあるまじき(笑)奏法を披露する衝撃のオープニング。
 新月にあるまじき譜面なしの一発録りながらもなかなか良い仕上がりになりそうです」
と花本さんからの新月ニュースの記事にあった新曲。
早く聞いてみたいと思っていたが、まさかPHONOGENIXのライブで新月の新曲を聞けるとは思わなかった。

 津田さんによると、いずれ、なぜ「生と死」があのような雰囲気なのか、新月ボックス発売前になんらかの形で意味が分かるようにします、という事だ。

鈴木さん、高橋さん。高橋さんのアップの写真を失敗してしまった・・・

 そして、退場。
 すぐにアンコール。アンコール曲は、アルバムラストの曲でアルバムでは、花本さんがピアノで参加している『WATER HARP』。
静かに、静かに、水面が揺れて、何もかも溶けていくような調べが、フェイドアウトして、ライブは終わった。
津田さん、花本さん

 まだまだ、定期的にライブを行うそうで、わたしは、PHONOGENIXを、もっと広いキャパで、そして、映像との組み合わせで、ライブを見たい。
 新月とは全く異なる、津田さんだけの世界。

 新月解散後も、鈴木さんと同じくずっと音楽を続けてこられた、津田さんの書きためた曲と、今の津田さんが、これから見せてくれる音、の景色、を、どうやら、来年早い時期にまた、見られるそうで、楽しみである。




Phonogenix資料(POSEIDON)





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