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   ※感想やご意見(訂正や反論も大歓迎!)をお待ちしています。
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   (その際、件名に”鎌田宛”とご明記下さる様よろしくお願い申し上げます):鎌田
  • 世の中広いようで・・・狭っ!
    :鎌田洋一

    先だって美狂乱の森氏の話をさせていただいたばかりだっていうのに、 またまた”びっくり人間”に会ってしまった。

    以前によく一緒に仕事をしていたベーシストの人と、一昨日久々にお会いした。
    せっかくだからとHAL&RINGのページをプリントしたものを、またまた見せてしまった。

    「え〜何々?」
    (どうせジャンル違いだろう)というこちらの予想に反して、まじまじと目を通している。
    私はいやな予感がした。沈黙の時間が刻々と過ぎてゆく・・・・・。と、突如、
    「あれ〜っ?松本かよさんだ。俺この人知ってますよ!」
    (え?ええっ?ナンなの・・・・・??)
    「そうそうっ!この小久保隆って人も・・・俺知ってますよ!」
    (な、何で???)
    「そうだっ、この人たちが○×▲×◎×▽×●×△×○×▼×」・・・以下省略。
    (へー、ほんと?・・・え?そうなの?・・・え〜っそんな〜・・・えーっ?うそーっ!!)

    なんで私はいつもこういう目に遭うのだろう・・・・・。

    (5/Dec/2006)


  • 変拍子?
    :鎌田洋一

    ものの本によると、変拍子とは5,7,8拍子などのことだそうです。
    また頻繁に拍子の変わる曲を指して、変拍子の曲とも云うそうです。

    ところでHALの曲は決して変拍子を売りにしていません。しかし幸か不幸か、 時折”プログレの証”変拍子が存在します。

    そもそもボーデンハウゼンの出だしは4拍子にも関らず、 3+3+2拍子に聴こえたりしていませんか?

    またオープン・ビフォー・ノックは3拍子ですが、だからといって4フレーズごとの4拍子を 無しにしてしまうと曲が成立しない、と感じるのは私だけでしょうか?

    更にカルナディスについて云えばリフ部分、確かに拍子が一定していないのですが、 それによってぎくしゃくした感じに聴こえなければ幸いに思っています。

    上記の如くHALの曲の場合、変拍子はあくまで目的ではなく、必然性の単なる結果です。
    何故なら動作の基本は、やはりノーマルなリズムだと思うからです。
    当初からそのつもりではあったのですが、今後も溶け込む変拍子、気にならない変拍子ということで 更なる研鑽を重ねて参りたいと思います。

    (28/nov/2006)


  • 英語とリズム
    鎌田洋一:

    津田氏にはお世話になったと思う。高校時代、よく彼に言われた。

    「んーとネェ〜、かまた君はねェ、・・・発音悪いんだよォ!・・・・・そぉ」
    これは無論、英語の発音のことである。
    しかし、耳コピしていて英語の発音が悪いということは・・・・・耳が悪いってことじゃないかっ!
    私は愕然とした。だが耳を良くするには、どうしたらよいのだ???
    それ以来、英語の発音は私の中にトラウマとして残った・・・・・。

    そして後年気付いたことがある。外人が英語を話しているのを間近で聴くと、シッ、シッと 空気の発する音が耳に付く。これは私には出来ないことだと悟った。否、やりたくない。
    だが舌を巧みに動かしているのも判る。これだッ!そして私は一生懸命努力して・・・・・
    そう!日本語が上達したみたいだ。英語のことは・・・・・知らない。

    また津田氏には、こうも言われた。

    「んーとネェ〜、かまた君はねェ、・・・リズム悪いんだよォ!・・・・・そぉ」
    ちょっと待って、リズム音楽やっててリズム悪かったら・・・・・さ、最悪ではないかっ!

    私は愕然とした。だがリズムを良くするには、どうしたらよいのだ???
    それ以来、リズムは私の中にトラウマとして残った・・・・・。

    やはり後年悟った。リズムを感じるのは甲状腺だと・・・・・。(注:あくまで私的解釈です)
    そこでなるべく甲状腺に負担を掛けないようにした。(どうやるんじゃっ!!)
    それが功を奏したのか、近年は比較的リズムを楽しめるようになった(かも)。

    津田さん、どうもありがとう!!!

    (14/nov/2006)


  • Oh! CAROL
    鎌田洋一:

    キャロルといえば、かの矢沢永吉氏、ジョニー大倉氏らがいたロックンロールバンド。
    そのキャロルで、ちょっとした思い出が有ります。

    HALの前に私は、とあるディスコバンドにいたことがあります。
    当時のディスコは、まだまだずいぶんと自由な雰囲気で、出演バンドは思い思いの 曲調でバンドカラーをアピールすることが出来ました。
    ですから一口にディスコバンドといっても、ハードロックもあれば、ブルースバンドもいれば、 ソウルバンドやポップなバンドといった具合です。(プ、プログレだけは踊れないので)

    もちろん仕事だから色々な曲をやりますが、私の入ったバンドはディープパープルが 十八番でした。GSのガリバーズ出身の人が二人いて、その一人がハーフでメチャメチャ 絵になりました。歌もとても良い感じでした。(彼は龍角散と浅田飴が好物でした・・・・・)

    そんなハードロックバンドに当時人気絶頂だったキャロルの前座の仕事が舞い込んだのです。

    「いいのか?大丈夫か?」「ちょっと違うんじゃないの?」「まずいと思う・・・」
    そんなメンバーの不安をよそに、我々は楽器車で栃木県黒磯市の体育館まで運ばれました。
    何月だったか覚えていませんが、雪の降った形跡が有りました。

    「さ、寒いッ!」「何だ、この寒さはッ!」「おーッ、コタツがあるゾ!」
    セッティングを終えると、楽屋のコタツに皆で飛び込みました。そこにあったミカンかなんか 食べていると、やがてどやどやと人が入って来ました。
    「おはよーございまーすぅ」「さ、寒いな」「う〜さむッ」「あ、いいスか?」「え?あ、どうぞ」

    そうして後から来た一団と一緒にコタツで縮こまっている内に、ふと気が付きました。
    (あ、キャロルだ)・・・だって判らなかったんです。
    何故かというと・・・・・・・言えません(笑)。

    (14/nov/2006)


  • なつかしの機材たち
    鎌田洋一:

    新月の一筆箋に習って、当時の機材を思い起こしてみます。
    まずはサウンドの中核であるオルガンが、YAMAHAコンボオルガンYC-20。
    色はブラック。他に半端じゃない赤とか青とか在りましたが、迷うことなく黒。
    YCシリーズには下位のYC-10と上位のYC-30があったように思います。

    コンボオルガン(=スーツケース型)という概念はもっと以前からあって、 ACETONEやTEISCOといったメーカーがむしろメジャーだったような。
    私は中学時代から、これらを愛用していましたが、デザイン的にもどこか 昔小学校に有った電気オルガンみたいで、音色も今一つインパクトに欠けて いたように思います。(フルートとかバイオリンとかいうスイッチが付いていた)

    一方YAMHAが満を辞して発表したYCシリーズは、これら従来型とは一線を 画していました。
    平たいフォルムに美しい光沢塗装、整然と並んだトーンレバー、
    パーカッシブやブライトといった欲しい機能も装備していました。
    YC-30にはポルタメントバー(というのか?)が付いていて欲しかったが、値段も高くて 第一重いので諦めました。(後日弾く機会があったが、音色はむしろYC-20 の方がスピード感があったような)
    YC-20は重量20キロ程度で、価格は15万位だったと思います。

    因みにACETONEはYCシリーズに対抗すべくハモンドと提携し、
    日本ハモンドとしてドローバー方式の新シリーズを投入しましたが、残念ながら
    そこまででした。対してYCシリーズは当時、真にエポックメイキングな存在でした。

    次に登場するのがCOLUMBIAコンボエレピアンEP-61C。ここで申すのも何ですが、 オルガンにしても本当はHammond、エレピにしても本当はRodesが欲しかったのです。
    しかし価格の問題、重量の問題から、YC-20&EP-61C以外に選択肢は有りませんでした。
    EP-61Cについて言えば、私にとってはまさにジャストタイミングな発売時期でした。
    価格25万、重量60キロのスーツケースピアノは、音はともかくとして私としてはこれっきゃない
    という代物でした。
    ところがEP-61Cは後述するマルチピックアップのおかげで、 音色の面でさえも捨てがたい理想の楽器に変貌してくれたのです。

    「マルチピックアップ方式」とは各キーに対応した61個の音叉がそれぞれ固有の ピックアップ(マイク)を有しているという意味です。
    しかも音叉までの距離や角度が微調整出来るという優れもの。
    この仕組みを使うと、驚くほど音色を変化させる事が出来ました。
    半日ほど掛けてバランスを見ながら太めのオーバードライブトーンにカスタムチューニング。
    これなら「コロンビア・エレピアン」の音とは到底思えないはずです。
    またキータッチも柔らかめですが問題なく、Rhodesよりも数段弾きやすかったと思います。
    YC-20同様、その後14年余りにわたって私の愛器として苦楽を共にしました。

    最後にシンセサイザーは、新月と同じくROLAND SH-1000。
    国産初の量産型ではKORGのminiKORG700が半歩先んじていたらしい。
    そんな中なぜSH-1000かというと今写真などで見比べると、 SH-1000の操作パネルの方が少しだけメカっぽいのが分かる。
    たぶん、そんな程度のことだったのではないだろうか。因みに価格は15万ポッキリ。

    また当時のROLANDは(KORGもそうだが)中小企業もいいところで、私が住んでいた 桜上水から1キロも離れていない下高井戸のプレハブ小屋で営業所を構えていた。
    だから私はそこへよく遊びに行って、テスト中の新製品とかいじらせて貰っていた。 (というより営業所の技術者の人たちが感想を聞きたがっていた)
    とにかく当時のROLANDは丁寧で親切で真面目で、活気に満ち溢れていた。
    あの人たちがまだROLANDにお勤めとしたら、もう社長か重役のはずだ。
    頼むからあの時の気持ちを忘れないで下さい。
    (秋葉原移転辺りからちょっと不満が・・・・・←ふ、古い!)

    当時のHALではSH-1000はあまり目立ちません。でも隠し味にはなっている筈・・・。

    その他の機材では、ROLANDの120Wパイオニアフルレンジ38cmスピーカー搭載 セパレートギターアンプ(型番忘れた)。ACETONEのヒット商品でエンドレステープ式 エコーチェンバー(型番忘れた)。SHINEI(だったか?)のレスリーマシン。ROLANDの サステナー。その他ACETONEとELKのボーカルアンプも持っていたがHALで使用したか どうかは不明。

    どうでもいいことだが当時の15万とか25万とかは、かなりの大金で、楽器屋さんまでの道のりは 落としはしまいか、スられはしまいかと緊張で硬くなっていたものです。(十代だからネ)

    (14/nov/2006)


  • いろんな心
    鎌田洋一:

    重い心、軽やかな心、沈む心、浮き浮きする心、かたくなな心、柔軟な心、
    流れされやすい心、不動の心、もろい心、粘り強い心、小さい心、大きい心
    にごった心、澄んだ心、湿った心、渇いた心、狭い心、広い心・・・etc

    ”心”は物でないにもかかわらず、よく物理的な比喩が用いられますが、 これはたいへんに興味深いことです。
    例えば、気乗りのしないことに取り掛かろうとした時、最初は重い心を 無理やり動かそうとするため、ものすごい精神的エネルギーが必要です。
    でも少し動き出すと”慣性”が働き始め、その分苦痛が軽減されていきます。やがて ゴールが見えてくると、ブースターが働いて一気に”加速度”が付いたりして・・・・・。

    もうお気づきとは思いますが、私は曲の中で年中ジェット機を飛ばしている 訳ではないのです。
    ”楽音によって物理的エネルギーを表現する”とは、 実は”物理的エネルギーに喩えられた精神的エネルギーを表現する”こと を指す方がはるかに多いのは、今さら申すまでもありません。

    (12/nov/2006)


  • 物理の時間
    鎌田洋一:

    音(楽音)というのは、物理的エネルギーをシミュレートするものと考えている。
    例えば低い音から高い音に向かうときは、重力に逆らって駆け上る為、物凄く エネルギーが必要。急上昇するジェット戦闘機が高度18,000メートルに達した時点では もう余力は無い。

    もしそこでカキーン!!!と強力にカマせば、それはジェット機の シミュレーションではなく、未知の未確認飛行物体である。最高音に上りきった時点では やんわりイクことで、物体が重力や空気の影響下にあることを表現出来るのではないか。

    過去に於ける反省の余地はあるものの、近年の私は、そんなことにも心掛けている。
    HALの曲や演奏に対して、そういう見方をしてみるのも面白いと思う。

    (10/nov/2006)


  • 栄光と挫折?
    鎌田洋一:

    4コマ漫画と云えば、私小学生の頃から漫画家を目指していました。
    家の押入れに小さなテーブルと電気スタンドを持ち込み、静かな 環境?の中で、大学ノートに鉛筆やボールペンで漫画を描くのが日課でした。 (夕方までは普通に近所の子らと外で遊んでいました・・・念のため)

    中学生になると、ケント紙に製図用黒インク、ポスターカラーなどといった 本格的な紙や道具を揃えて取り組みました。
    仲間うちで同人誌のようなものを作ったり、また当時自転車で行けるくらいの ところにあった「さいとうプロ」に見学に伺ったり、また作品を批評して頂いたりした 覚えもあります。(さいとうたかお先生はお留守のようだった)

    そんな私が、漫画家の夢を完全に捨て去ったのは、いつの頃だったか、
    「叶精作」先生の作品に出会った瞬間です。だ、だめだ、こりゃ。
    最近知ったのですが、叶先生も一時さいとうプロにいらっしゃったそうです。
    ま、しかしこれだけ漫画を描いてきたのですから、知らぬ間に「起承転結」が 染み付いていたとしても不思議ではないなと、我ながら思う今日このごろです。

    (09/nov/2006)


  • 4コマ漫画
    鎌田洋一:

    HALの曲は、(意外に思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、) 実は非常に古典的な発想と手法で描かれています。
    また奇を衒う為の要素も、ほとんどありません。
    つまり、ある簡潔な意図の為に組み上げられた必然性の塊。

    一例を挙げましょう。私がHALに提供した楽曲の全てに、 基本的に言える事ですが、ブリッジと呼ばれる接続詞部分を除いて、 ほぼ短いモチーフが、2か3か4の何れかの回数で繰り返されています。
    そしてそれぞれの数に応じて、異なる事後の処理が為されています。

    この発想と手法は、ちょうど古典的”4コマ漫画”のそれに似ています。
    ですからHALの曲は、4コマ漫画を見て笑える人だったら、意外と とっつきやすいかも知れませんね。

    (07/nov/2006)


  • 鬼の練習
    鎌田洋一:

    正直なところ、全然覚えていないのですよ、ホント。
    ですから当時の練習風景に関しては、高橋氏を筆頭に、メンバー各位の 証言をそのまま受け入れる以外にないのです。

    ただ、二つだけ明確なことがあります。
    一つは、私は十代の頃、演奏家は作曲(編曲)に忠実であれ!という考えでした。
    作られた曲の持つイメージを、具現、実行するのが演奏家の本分と思っていました。
    これは例えば、現代音楽と称される前衛的かつ難解なイメージに対し、演奏家サイドの 感性が追いつかないという事態を想定すれば納得がいきます。
    しかしそうなると、もはや音楽を奏でているという感覚は持ち得ないかも知れません。精密作業!

    もう一点はHALの曲の特色です。
    私は比較論は不得手なので敢えて避けますが、絶対に欠かせない要素が有ります。
    それは一言で表せば”変化”です。しかしそれは”不変”の上に成り立っているべきもの。
    私は変化に身を委ねるつもりではなく、変化によって不変を明示したいのかも知れません。

    HALメンバーの各氏は、拙曲の足らざるところを実に鮮やかにカバーしてくれた様です。
    それはどう考えても”鬼の指揮者の厳しさ故”で片付けられる問題ではなく、彼ら自身の ”音楽に対する姿勢の厳しさ故”ではないでしょうか?

    (05/nov/2006)


  • うっそー!!
    鎌田洋一:

    先日、仕事仲間のひとりに、HAL&RINGのオフィシャルページをプリントして見せました。

    「これ私の30年以上前に作った曲なんだ」
    「へーっ、本当〜、ふーん・・・・・」
    彼はしばらくそれに見入っていました。
    「これロックなんだ、プログレ」。
    「へー、鎌ちゃんロックだったんだー!ジャズの人かと思ってた」
    それから彼は顔をあげると、おもむろに言いました。。
    「実はネー、俺も昔ロックやってたんだヨ、キングクリムゾンの曲とか」
    「エッ、ホントッ!?」
    「ウンッ、美狂乱ていうの」
    「エーーーーーーーーッ!!!???」
    この仕事仲間の彼は、「モリ」と言って、それこそ30年来の付き合いをしている。。
    当時は「イトウ」という名で、なるほど美狂乱のオフィシャルサイトに「イトウ」という フルート奏者の記述がある。。
    なんと30年間、お互いにジャズの人だと思っていたのだ!。

    HALの復活といい、あれもこれもで、世の中不思議な事が多すぎると思いました。。

    (02/nov/2006)



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